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【太陽とビタミンD】

【太陽とビタミンD】

今回は、ビタミンDについてお話します!

カルシウムと深い関わりがあり、骨の健康維持に欠かせない成分であるビタミンD。

その他にもビタミンDは、神経筋機能、免疫機能、グルコース代謝などに深く関わっている。[1.2]

人間がビタミンDを補給するには二通りの方法がある。

一つ目は、食事から摂取することだ。ビタミンDは、シイタケ・きくらげなどのきのこ類、脂肪性の魚介類から多く摂ることが出来る。[3]

二つ目は、皮膚に紫外線をあて産生を促す方法だ。屋内で過ごすことが多いデスクワーカーや日焼け止めを塗り紫外線を皮膚に浴びない人は日光からのビタミンD3産生が難しいケースがある。

日本人の食事摂取基準(2020年版)では、18歳以上の日本人で1日のビタミンD目安量は8.5μgと設定されている。(耐容上限は100μg)[1]

しかし、令和元年国民健康・栄養調査報告によると20歳以上の男女が食事から摂取しているビタミンDの中央値は3.6μgとなっている。[3]
食事で足りないビタミンDを確保する為に日光浴を活用することも選
択肢の一つだ。

顔と両手の甲を露出した状態(600c㎡)で5.5μgのビタミンD3を産生するのに必要な時間を調査した報告があった。

そこでは、7月の札幌で9時に照射される場合、5.5μgのビタミンD3を産生するのに必要だった時間は7.4分だった。
わずかな通勤時間などでも日光を浴びることで十分ビタミンD3を産生できるといえるだろう。[1]

しかし、皮膚のビタミンD3産生は季節や場所による影響を大きく受ける。
12月同場所、同時間でみると5.5μg のビタミンD3を産生するのに497.4分(8時間以上)必要な紫外線量だった。[1]

これらを計測した際は、晴天時に限られていたため、曇りもしくは雨など紫外線が減る場合は、より多くの時間を要する可能性がある。同じように日照時間の短い冬の東北でも日照によるビタミンD3の産生が低いと考えられる。

ビタミンDの特性を理解し、特に日照時間が短い冬や雨の日は食事やサプリメントなどでビタミンD摂取を意識してみてはいかがでしょうか?

▶ビタミンD補給のヒント
脂溶性であるビタミンDは、多量の摂取を続けると高カルシウム血症等の健康被害につながるが、紫外線
によるビタミンD産生は過剰症を引き起こさない。[1.2]

Reference
1.厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html
2.厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』
https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/17.html
3.令和元年国民健康・栄養調査報告
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/r1-houkoku_00002.html